スプリンガースパニエルのエマさんが11/14にお母さんになりました!

イングリッシュスプリンガースパニエルのエマさんがお母さんになりました。

ただ今回のお相手はイングリッシュスプリンガースパニエルではなくてイングリッシュコッカースパニエルのアンディ君です。

なので生まれた子犬はミックスになります。
が、今回の子犬は思惑通りめちゃくちゃ犬質の良い子達です。

カラーは全てブルーローン。
肉付きと骨量は非の打ちどころがなく、骨格のバランスも良いですし、胸の厚みや肩幅も良く見るからに健康優良児!

カラーもとっても良いし、頭骨も発達してますし、ふっくらと詰まったマズル、リップも量感があってかわいさはもちろん将来の美しさも保証できる子犬たちです。

生まれたのが11月14日ですが、良く食べよく寝て順調に育っています。

上の2頭はイングリッシュのカラーを引き継いでいますね。
そのせいもあって体つきも少し小さめです。

下の2頭は背中がベタ黒で上から見るとスプリンガーに見えなくもないです。

ここからどのくらいローンが出るかですが、いずれにしても将来が楽しみな子犬たちです。

動画も張り付けておきます。

イングリッシュコッカーとスプリンガーを交配した理由について

イングリッシュスプリンガースパニエルの交配相手がいなかったわけではありませんが、お相手にと考えていたスプリンガー君が遺伝子検査の結果がまだ出ておらず(海外検査機関なのでコロナの影響で超遅延中)おまけに犬質もペットタイプですからかわいい子ではありますがGOODだけどBESTではないのです。

そしてスプリンガースパニエルは日本ではかなりマイナーな犬種ですから、良い交配相手を探すのも一苦労。

ショーブリーダーさんも2,3人ほどはいますが、犬舎の血統管理はかなりシビアにされているので、外部の交配は受け付けないという方ばかり。

ペットタイプの繁殖者も全国では5人くらい入るようですが、ショードックほどきちんと管理されているオスはほぼ皆無ですし、そもそもの犬質も比べれば見劣りします。しかも遺伝子検査も行っていないというのが現状です。

なので安全な交配はなかなか難しい。

という事で今回はイングリッシュコッカースパニエルのアンディ君と交配をという事になりました。
でもイングリッシュスプリンガースパニエルとの交配はいいこともあるんですよ。

イングリッシュコッカースパニエルとイングリッシュスプリンガースパニエルの関係性

そもそもイングリッシュコッカースパニエルとイングリッシュスプリンガースパニエルはもとは同じイングリッシュスプリンガースパニエル。
1893年に正式に別犬種として認定されました。

子犬が生まれた際に小型のスプリンガースパニエルはシギ猟に使おうと用途を分けたことが始まりだそうで。

その名は猟場で山シギ(woodcock)などの鳥を驚かせて飛び立たせる役割を担っていたことにちなんでいます。

なのでサイズとカラー以外はほぼ同じ。異種交配という点ではこれ以上ないベストな組み合わせではないでしょうか?

コッカースパニエル×スプリンガースパニエルは遺伝的リスクも少ない?

そもそも国内にはなかなか交配相手がいない犬種です。
圧倒的に個体数が少ないというのが理由ですから(ショーブリーダーさんは海外から輸入している方がほとんどでしょうけど)、血縁関係が近しい個体も多いので遺伝的なリスクは他の犬種よりも高くはなりますよね。

なのでイングリッシュコッカーを交配相手に使うということは、遺伝子プールを広げてより安全な交配を行う上でこれ以上ない組み合わせということです。

さらにアンディ君はアメリカチャンピオンの子とあって見栄えの良い健康的な体格(犬種によってはスタンダードが健康的とは言えませんが)で遺伝子検査も実施した5項目は全てクリアという結果でした。

イングリッシュコッカーのオスとの交配なら出産のリスクも少ない?

以前知り合いのブリーダーでセントバーナードとチワワのミックスが生まれたという話を聞いたことがあります。

セントバーナードのメスが爆睡している隙にチワワのオスがのってしまったらしいですが、真相はわかりません。

これって逆だったら困りますよね?

もちろんセントバーナードのオスがチワワのメスと交配は出来ないでしょうが、体格の大きなオスの子を小さなメスが妊娠するのは無理があります。

ですから異種交配はサイズの小さな犬種のオスをサイズの大きなメスにかけるのがセオリー。
こうすることで多数の胎児を妊娠しても出産をスムーズに行える確率は高くなります(多分)

なのでスプリンガーのようにスタンダードの基準でオスのほうが体格が良い犬種の場合は、小さめの相手と交配することが望まれます。

これはあくまで安全性を考えた場合ですけどね。いいオスと交配したいとなれば、メスより小さいこと掛けるという事はなかなかないですし、生まれてくる子犬の犬質もあまり期待できませんから。

イングリッシュコッカー×スプリンガーの交配は大成功!

という理由から今回の交配に至りましたが、生まれた子犬を見る限り思惑通りとっても良い結果になり個人的にはとっても満足しております。

ただビジネス的には失敗でしょうけどね。

スプリンガースパニエルをお迎えしたい方はすくないものの、生まれてくる子犬よりは多いのでお待ちいただいている状況です。

価格的にもスプリンガーのほうが今回のようなミックスよりも圧倒的に高額なことが多いのです。

良い犬を生ませて育てることはとっても大事なことですが、長いことお店に残ることはいいことではありませんから。残念ですが犬質の良し悪しばかり追求してられません。

なんとか次の交配にはアンディ君よりも良い相手を見つけるようにします。

ただ今回以上の子たちが生まれるかと言われると難しいかもしれません。今回の子犬はそれくらい良い子たちです。

というわけでお迎えお待ちしてます(笑)